交通事故でかすれ声になった場合

   交通事故にあった際、胸部を強く打つなどにより神経(反回神経)が損傷を受けた結果、声帯が麻痺してしまい、かすれ声となって後遺障害と残存することがあります。ただ、最近は、声帯の機能を取り戻す様々な手術の方法が出てきているので、重篤な症状であっても回復できることが多くなってきてはいます。

1 後遺障害等級

 自賠責保険の後遺障害等級一覧には、かすれ声になった場合については記載されていません。しかし、下記のようなケースでは、相当等級として認定を受けることがあります。

後遺障害等級

 内容

12級相当

声帯麻痺による著しいかすれ声

 

2 声帯麻痺

 声帯麻痺とは声を出すことを担う筋肉(咽頭筋群)を動かせないようになっている状態です。交通事故以外でも生じることはありますが、交通事故の場合は反回神経が損傷を受けてということが多いです。

3 かすれ声(嗄声)に関する裁判例

(1) 神戸地裁平成元年8月9日判決(判例タイムズ717号187頁)

 神戸地裁平成元年8月9日判決は、コンクリート塀に激突した車の助手席に同乗していた被害者が、自賠責保険に対し被害者請求で保険金請求を行った事案です。他の後遺障害も多くありますが、上記神戸地裁判決は左声帯の運動麻痺による嗄声について後遺障害12級としています。

(2) 東京地裁平成9年1月29日判決(交民30巻1号142頁)

 東京地裁平成9年1月29日判決は、交通事故で外傷性難聴や外傷性右声帯粘膜欠損による嗄声といった後遺障害が残存した事案です。上記東京地裁は、外傷性右声帯粘膜欠損による嗄声について、本件交通事故により、しゃがれ声になったというものであって、発音できない音があるというものではないから、労働能力喪失はないという厳しい判断をしました(但し、慰謝料で考慮すると言っています)。

(3) 大阪地裁平成10年2月16日判決(交民31巻1号200頁)

 大阪地裁平成10年2月16日判決は、レストラン駐車場に進入しようとした自動二輪車が、駐車場入口にかけられていたチェーンに接触して転倒して、肋骨骨折、両側血気胸、肺挫傷、頸部挫傷、気管損傷、両側反回神経麻痺等の傷害を負ったという特殊な事故の事案です。この事故で、小さなかすれ声しか被害者は出ないようになりました。他の人とコミュニケーションが取れるのであるから発声の障害は労働能力の喪失をもたらすようなものではない旨を被告が主張し、同様の医師の意見書も出されていましたが、原告の声の障害の程度は軽微なものとはいい難く、通常の労働能力を有する労働者に比し相当な労働能力低下があることは明らかというべきであるとして、後遺障害逸失利益を認めています。

(弁護士中村友彦)

 

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