責任能力がある未成年者が起こした交通事故の責任を親が負う場合はあるか1

自転車を運転する等して交通事故を起こした未成年者が、幼少で責任能力がない場合、親権者である親等が、監督義務違反として民法714条に基づき損害賠償責任を負う可能性がありますが、未成年者に責任能力があれば、民法714条の責任は問題となりません。また、自動車を未成年者が運転して交通事故を起こした場合、通常、自動車を運転する能力があるのであれば責任能力は認められるでしょうから、親権者である親等は民法714条の責任を負いません

 しかし、親権者等は未成年者に責任能力があったとしても、当該未成年者に対して監督義務があるのですから、未成年者の起こした交通事故が、親権者である親等の監督義務違反が影響している考えられる場合、民法709条の損害賠償責任を負わないかが問題になります。

 

1 ハードルが高い民法709条責任

    監督義務違反により交通事故が生じたとの立証は被害者がしないといけないうえ、交通事故を起こした未成年の過失が、通常の過失にとどまる などの場合には認められず、民法709条はハードルが高いです。大阪地裁堺支部昭和55年1月21日判決(交民 13巻1号98頁)では、「親の監督義務違背と未成年の子の起こした交通事故との間に相当因果関係を肯定するためには、監督義務者において、未成年の子の交通犯歴、日常生活からうかがえる性格、行動傾向等、あるいは当該自動車運転に従事するに際しての子の精神的・肉体的諸情況、運転の場所、時間等の客観的諸条件などに照して、事故の発生をある程度まで具体的に予見でき、かつその発生を未然に防止する措置をとりえたのに、これをしなかったがために事故が発生したという事情がなければならない。未成年の子が事故を惹起したからといって、直ちに親に監督義務違背があるとはいえないのである。」として、民法709条の責任が認められる場合を限定しています。その理由について、上記大阪地裁堺支部は、道路交通法は未成年者に一定範囲の自動車運転を許容していることや、運転者が成年者であると未成年者であるとを問わず、自動車運転には常に交通事故発生の蓋然性がつきまとうものであるから、交通事故発生の単なる蓋然性があるだけでは、たまたま交通事故が発生したからといって監督義務者が予見義務及び結果回避義務を尽さなかった結果だと非難することはできないことを挙げています。

2 民法709条責任を認めた裁判例

   東京地裁昭和52年3月24日判決(判時868号57頁)や、長野地裁昭和61年9月9日判決(判時1208号112頁)などがあります。交通法規違反を繰り返しているにもかかわらず、甘やかして放置しているような場合に肯定されています。

                                                                    (弁護士 中村友彦)

 

大阪地裁堺支部昭和55121日判決(交民 13198頁)では、「親の監督義務違背と未成年の子の起こした交通事故との間に相当因果関係を肯定するためには、監督義務者において、未成年の子の交通犯歴、日常生活からうかがえる性格、行動傾向等、あるいは当該自動車運転に従事するに際しての子の精神的・肉体的諸情況、運転の場所、時間等の客観的諸条件などに照して、事故の発生をある程度まで具体的に予見でき、かつその発生を未然に防止する措置をとりえたのに、これをしなかったがために事故が発生したという事情がなければならない。未成年の子が事故を惹起したからといって、直ちに親に監督義務違背があるとはいえないのである。」として、民法709条の責任が認められる場合を限定しています。その理由について、上記大阪地裁堺支部は、道路交通法は未成年者に一定範囲の自動車運転を許容していることや、運転者が成年者であると未成年者であるとを問わず、自動車運転には常に交通事故発生の蓋然性がつきまとうものであるから、交通事故発生の単なる蓋然性があるだけでは、たまたま交通事故が発生したからといって監督義務者が予見義務及び結果回避義務を尽さなかった結果だと非難することはできないことを挙げています。  

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